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2024.08.22

【施設】サンクチュアリコート八ヶ岳

サンクチュアリコート八ヶ岳 序章

Le vent se lève

八ヶ岳と聞いて多くの人は何を思い浮かべるのだろうか。

子供の頃、数年前に亡くなった父親と、今でもピンピンしている母親と、子供の頃は全く会話をすることもなかった兄と4人で八ヶ岳に家族旅行に来た記憶がある。

その時も額に汗が流れ落ちる、今ぐらいの季節であったように記憶している。

僕より一回り上の世代の人の中には、若い頃に助手席に奥さんを乗せて、清泉寮までソフトクリームを食べに来た事がある。と言う方もいるかもしれません。

まだ僕が7か8歳ぐらいであっただろうか。当時、タレントショップが乱立していた清里で、一つの大きな熊のぬいぐるみに心を奪われ、父親に駄々をこねて買ってもらったのを今でも覚えている。
振り返ると、子供の頃の僕は少し中性的な子供であった。

初めて会う人によく言われたのが「お姉さんいるでしょ?」と言う言葉であったが、いるのは年の離れた兄だけであったが、お姉さんいるでしょ?という言葉の中には、少し僕が中性的であった。と言うことを意味していたのではないかと解釈している。

何か買ってくれ。と駄々をこねるような子供ではなかったと自分では思っているが、車の後部座席で僕と兄の間に挟まれたその熊と一緒に帰る時間がとても幸せであった事を記憶している。

風立ちぬ 今は秋
帰りたい 帰らない あなたの胸に
風立ちぬ 今は秋
今日から私は心の旅人
作詞松本隆 作曲大瀧詠一

人生とか、昭和史とか、よくわかりませんが、僕の人生の中でこの頃の日本が一番元気であった時代のような気がするのです。

松田聖子さんが全盛であったり、サントリーのよくわからんペンギンのマスコットが人気があったりと。
(引用元SUNTORY CMより)

それから30年ほどの月日が経過し、清里のショップで、ぬいぐるみを買ってくれと駄々を捏ねていた中性的な子供もやがて結婚をし、子供を授かりをこの地を訪れている。

それはぶどう狩りからの帰り道に立ち寄ったのが八ヶ岳であり、その時に撮った幼かった娘の写真は今となると僕の宝物である。

僕が一番幸せだったのはこの頃だったのかもしれない。
又、同じような季節に一人八ヶ岳へとやってきた。

セミの鳴き声が聞こえる。

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