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2024.08.23

【施設】サンクチュアリコート八ヶ岳

サンクチュアリコート八ヶ岳 春

Il faut tender de vivre

記憶が定かではないが、八ヶ岳に最後に来たのは10年ほど前の話である。僕には、八ヶ岳に来たら一度訪れたい場所があった。それが富士見高原病院である。
僕は彼が見た山々の風景や婚約者と一緒に過ごしたこの八ヶ岳の空を見たかったのでこの富士見高原病院へとやってきた。
昔は富士見高原病院は富士見高原療養所と呼ばれていたらしいが、いわゆるサナトリウムがあった場所である。サナトリウムと聞いて令和の時代を生きる大半の人にはピンと来ないかもしれませんが、サナトリウムとは結核などを治療する人達に作られた高原にある病院の事である。
昔、結核を患った人たちが高原にある病院で治療をされていたのは知っていたが、その施設がサナトリウムと呼ばれている事はつい先日まで知らなかった。

明治以降の産業革命による東京の人口集中に伴い、結核が蔓延し有効な薬もなかったために当時、結核は不治の病であったと言われていた。

当時の結核治療は、綺麗な空気と安静にする事、そのために日本国内の高原にはいくつかのサナトリウムが作られたが、おそらくその時代は裕福な人しかサナトリウムでは治療できなかったではないだろうか。
そんなサナトリウムも医学の発展と共に結核が不治の病ではなくなると、僕が生まれる頃には、日本国内からその姿を消す事になりますが、こちらの富士見高原療養所では、横溝正史、竹久夢二、堀辰雄などの著名人も療養していたという事である。
富士見高原病院では、そんなサナトリウムの歴史や結核という病気について今でも学ぶことができるようになっており、病院内に博物館が併設されている。
それを見るために、富士見高原療養所へとやってきた。

彼はここで何思い、何を考え、彼女の死を待っていたのだろうか。

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