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2019.03.01

【運営会社】リゾートトラスト

営業の知恵借りた方が早ない?

リゾートトラストが昨今迷走しているような気がしてなりません。

先日MY resort VOL 109 というタイトルのクラベールブログの中でいくつかのホテル内におけるサービスの改正などについてお話しました。エクシブ蓼科とエクシブ湯河原離宮の2施設について新宿駅から送迎のバスを出す事、オーナーがホーム施設を利用する際の人数に応じて無料で食事サービスが出来る事。ラウンジでの無料ソフトドリンクが2名から最大10名までになる事などです。

果たしてリゾートトラストは何故このようなサービスを急遽スタートする事になったのでしょうか。

現在リゾートトラストの懸案事項としてホテルの稼働率及び食事をホテル内でいかに取ってもらうかという事になります。このような話をすると既存の会員さんや株主さんはご心配されるかもしれませんが、リゾートトラスト全体的にはハイメディック事業が好調のためまったくもって順調ですのでご心配の必要はありませんし毎年多額の利益を出しています。

このホテルの稼働率の低下とお客様にホテル内でいかに取ってもらうかという事で最初に始めたのが現在となっては多くの会員様に認知されているサンクスフェスティバルになります。現在のサンクスフェスティバルはざっくり言うと朝食を取れば権利は消化しませんよ。という事です。この権利未消化で予約が出来るというサンクスフェスティバルは個人名義で所有されているヘビーユーザーの奥様などには大変効果的かと思います。

ただしこのサービスですが、リゾートトラストにとっては実施的にはお金のかかるサービスではありませんでした。しかしここにきてのお食事無料とラウンジ無料サービスに関してはリゾートトラストからするとお金がかかるサービスになります。つまりそこまでしてこの2つの懸案事項のてこ入れをしたいのでしょう。

クラベールがリゾートトラストが迷走しているように映るのは、リゾートトラストの会員制ホテル事業施策が裏目裏目で後手後手になってるように思えるからです。この3つのサービスの組み合わせを考えるとホテルの稼働率は多少あがるでしょうが、食事を取るお客様が増えるかという事に関してはかなり疑問です。つまりこのオーナーが食事を無料にするというサービスはホーム施設のみのサービスになるために元々稼働率が高い施設ではむしろマイナス要因となるのではないでしょうか。

例えばエクシブ箱根離宮を利用したくてエクシブ伊豆を購入したというお客様がいるとします。そのお客様はおそらくエクシブ伊豆に行って食事無料サービスを受けるよりエクシブ箱根離宮で食事を取らなくてもお友達と行く機会の方が多いかと思います。何故ならお友達の多くがエクシブ箱根離宮に行きたいのですから。

ここ数年のリゾートトラストの会員制事業に関しては、もう少し会員制営業の意見に耳を傾ければこのような感じにならなかったのではないかと思います。リゾートトラスト上層部はペーパー上の数字だけでなく、営業の人達の意見をいい加減取り入れるべきなのです。それがあったらエクシブ湯河原の販売もこのようにはならなかったのではないかと思います。

関東圏で一番新しいエクシブ湯河原離宮ですが、長年リゾートトラストに勤めている課長職以上の営業だと販売開始前からこれは売れないという事は分かっていたはずですし、オープンしたらより一層売れない事はわかっていたでしょう。でもリゾートトラスト上層部はその事実を理解しないまま今まできてしまいました。そのためハイメディックタイプ3所有者に対する湯河原離宮の値引き販売など施策を打っていますが問題点はそこではありませんしその施策はおそらく失敗に終わるでしょう。

リゾートトラストの社員で一番会員さんに近い場所にいるのはホテルスタッフでもなく、予約事務局の人でもなく会員権を販売している会員制と呼ばれる会員権を販売している営業職の方達です。

ホテルであんな事あっただの、こんな事あっただの、リゾートトラストのお客様は何かトラブルがあっても大抵ホテルのスタッフには言いません。帰ってから会員制の担当には愚痴るのです。そのくらい心を許しているのが会員さん達にとっては会員制の営業は特別な存在です。そのため会員制の営業はお客さんの家族構成からお子さんがどこの学校に通っているとかも把握しています。つまりリゾートトラストに関しては家族同然の付き合いをしています。

会員の方々が何を欲しているのかを一番理解しているのが会員権を販売している会員制営業なのです。

現在、リゾートトラストの主な施策と改正は無料宿泊券の廃止や新たなオーナーズプランの導入、稼働率をあげるためのサンクスフェスティバルの改正など多くの施策を打ち出していますが、果たしてこれらの施策はうまくいくのでしょうか。そろそろ上から下へではなく下から上に吸い上げて行く方式への転換期かと思われます。

リゾートトラストという会社は創業者であるカリスマが去った今。トップダウンの会社からピラミッドの頂点を支えているのは一番下にある石だという事をそろそろ気づいた方が良いのでないかと思います。そのように変わるとは思いませんがそちらの方がホテルの稼働率を上げるにもいかに食事をホテル内で取ってもらうのかも正直良いアイディアが出るのではないでしょうか。

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