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2023.08.04

【私たち】クラベール

或る島に行ってきた

先日、或る島へと行ってきた。

その島は初島とほぼ同じぐらいの大きさの島で、熱中症になるのではないか。と心配になるような炎天下の中、島を1週。正確には4分3週ぐらいしてきたのであるが、日本らしい漁村の風景を見る事ができた。

この島は僕が学生時代からずっと訪れてみたかった島であったが、その機会に恵まれる事もなく、近くまで行く事は何度かあったが、なかなか訪れる事もなかった島である。

周囲は初島とほぼ同じ4キロ。しかし1周するには初島のようにはいかない島である。記憶にないぐらいの階段を登っては降り、太ももに乳酸が溜まり、膝がガクガクしながら、最後の方は20段上がっては、手を膝につきながら島を4分3周ほどした。

港周辺にはいくつかの民家があるが、そこを抜けるともう人と会うことはない。

購入してきたペットボトルのお茶はすぐになくなり、まさかこんな小さな島で遭難したらシャレにならないな。と思いながらなんとかお婆さんがワカメ漁をしている海岸まで辿り着いた。

全く観光客など訪れもしない島でポロシャツにチノパン姿の僕をみて、たまに男の人が島1周しに来るんや。と言ったが、僕のような年齢の人は珍しいらしく、大半が僕より20ぐらい年配の男性が多いようである。この炎天下の中、山超えて海岸まで来るのは無茶苦茶やで、お兄さん。と言われた。

お婆さんからはまだお兄さんと呼んでもらえる事と、別府では学生におじさんと呼ばれたことを思い出し、膝に手をつき下を俯きながらも笑ってしまった。

そんなお婆さんの息子さんの軽トラの荷台に乗せてもらい、残りの4分1周を海風を感じながら港まで戻ってきた。それにしても運が良かった。島の残り4分1周は舗装された道路があり、軽トラで移動してきたわかめ漁を営む親子と出会えたことを。

その軽トラの荷台から見る島はとても美しくすかさずYouTubeのために動画などを撮影してきたが、今は逆に言葉で伝える素晴らしさを感じている。

美しい景色。と書けば捉え方は人それぞれである。

雄大なアルプスを想像する人もいれば、今回訪れた島の景色を想像する人もいるだろう。ひょっとすると廃墟などから映し出される陰影などに美しさを感じる人もいるかもしれない。

YouTubeをスタートさせるに当たって、学んだことは逆に言葉の素晴らしさである。

全く持って自分の中で矛盾を感じているのですが、最近クラベールブログを通して、画像や動画で多くのこと伝えるのが良いことなのかどうか考えるようになってしまった。

カメラ越しに映し出された物はリアルなもので、それを多くの人にご覧いただく事が本当に良いのだろうか。と思う自分もいる。

ひょっとするとこの施設はこうです。とお伝えするのが、初めて行かれる方の感動などを削いでしまっているのではないだろうか?それが動画で見られるようになると、より一層、その感動は削がれるのではないだろうか。という事である。

だからと言ってスタートさせようとしているYouTubeをやはり辞める。とはなりませんが、僕がやろうとしている事は正しい事なのでしょうか。

本日のブログをお読みただいてこちらの島にご関心いただけた方は、一度訪れてみても良いかもしれません。

潮が満ちてきて、岩場に打たれる波際の様は学生時代に読んだそのものでした。

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